1 趣旨 プログラミング教育の円滑な実施に向け、授業実践についての演習を行い、プログラミング教育のねらいを確認するとともに、教員の資質・能力の向上を目指す。
2 実施日 令和3年7月28日(水)
3 講師 兵庫県教育委員会 丹波教育事務所教育振興課情報教育専門推進員 芦田 直弥
4 内容
①「プログラミング的思考とは」 プログラミング的思考の体験
②「Scratch3.0の基本操作を身に付けよう」 Scratchキャットを動かして遊ぼう
③「小学5年算数 円と正多角形」 ・単元計画(教科のねらい、プログラミングの関係性、指導のポイント) ・本時の展開の具体 ・Scratchを使った操作
④「小学6年算数 拡大と縮小」 ・単元計画(教科のねらい、プログラミングの関係性、指導のポイント) ・本時の展開の具体 ・Scratchを使った操作
⑤プログラミング教育スタートパックについて
5 研修のまとめと受講者の振り返り
指導案やワークシートなど、実際の授業を想定した研修であったため分かりやすい内容であった。すでにプログラミング教育を実践している受講者は、『Scratchなどの操作を教えることよりも、操作の手順をワークシートに書き出したりして、問題解決・課題達成に向けて思考をさせる手立てを明らかにすることの大切さ』に改めて気づくことができた。
また、受講者自身がプログラミングそのものに楽しさを感じ、その楽しさを子どもたちに伝えたいと思うことで、プログラミング教育実践への意欲向上にもつながった。
本研修の内容を、校内研修などで校内に広げていこうとする意見もあり、研修を通してプログラミング教育を計画的に進めていこうとする意欲につながった。
6 受講者の主な意見
・すでに実施を始めている。生徒がやって楽しいと思えるカリキュラムを制作していきたい。
・プログラミング教育では児童にChromebookを操作させることを中心として授業を行っていました。しかし、講義では操作の前に手順を考えさせ、書くことで、一つ一つの手順を意識することが出来ました。書き残すことで、実際のプログラムと自分の考えを比較することができると学びました。
・今日の研修で、問題解決、課題達成に向けて思考をさせる手立て(今回は、ワークシートなどを使って仮説をたてる)が大切だなと考えました。兵庫県のプログラミングスタートパックをみると、音楽や図画工作での実践もたくさん掲載されていました。夏季休業中に、実際に自分でさわってみて、児童の思考をどう動かしていくか考えていきたいと思います。
・プログラミングが楽しいものだと感じた。子どもたちが楽しいと思いながら、プログラミング的思考力を身につけられるように実践していきたい。
・スクラッチ等を楽しみながら体験させることで論理的な思考力を高められるようにいろんな機会を見て指導したい。
・「プログラミング的思考」を意識した授業の組立は、1年生であったとしても、様々な教科においても可能であるとわかった。各教科のどの単元に散りばめて取り組んでいけるのかを、この夏の間に準備し、2学期での実施に取り組みたい。
・これからもっと研修に参加し、自己研鑽を積まないと実践するまでは至らない。研修しても試していかないと自分自身が学んだことを忘れてしまうので、研修等で知ったことから、子どもと一緒に試す感じでやってみたい。
・今回の研修を通して、scratchの基本的な使い方をある程度理解することができましたが、自分が授業を通して子どもたちにプログラミング教育を指導するには、1回だけの研修では難しいと感じました。何回か研修を通して、プログラミング教育に関する知識や技能を完全に習得し、また演習問題を何回も繰り返し、思考力が身についてから子どもたちの指導にあたりたいと考えています。
・今回の講義での内容を校内研修に活かし学校全体としてプログラミング教育の質を上げていけるようにしていきたいと思います。
・今回のような研修で学んだことを活かし、プログラミング教育を行っていき、プログラミング教育ができる場を増やしていきたいと思います。また、学校としてプログラミング教育の計画を作成し、計画的に進めていきたいと思います。
・本研修で学んだことを内容を校内で広げ、進めていこうと思います。ありがとうございました。
・論理的思考なので、数学の授業自体がプログラミング教育だといっても過言ではないと思う。数学の授業を通して論理的思考力を育てたい。なお、文科や大学教授の小難しい文章の解説や理屈の説明ではなく、今回のように、指導案やワークシートなど、実際の授業を想定した研修はとても効果があると思います。中学校でも、できれば教科ごとに、実際の授業を想定した研修があれば、うれしいです。