新型コロナウイルス感染症に関する偏見や差別、いじめの防止に向けた指導について 

兵庫県教育委員会事務局人権教育課

 新型コロナウイルス感染症の拡大やその対策に伴う不安やストレスから、新型コロナウイルスに感染した人や検査を受けた人、治療に当たっている医療関係者、外国人、それぞれの家族など、様々な立場の人たちが、現実社会やSNSなどで誹謗中傷や差別的な書き込みなどにより傷つけられる事案が発生しています。このような行為は、人を傷つけ、人権を侵害する不適切なものであり、あってはならないことです。
 ついては、不当な偏見や差別、いじめなどの人権侵害の発生を防ぐために、各学校において、以下のことに留意しながら、児童生徒や教職員が一人ひとりの人権を大切にし、安心して学校生活が送れるよう、引き続き適切な配慮や指導をお願いします。

1. 新型コロナウイルス感染症やその予防について正しく理解できるようにする。


 指導に当たる教職員が新型コロナウイルス感染症やそれに関する不当な偏見や差別、いじめなどの人権侵害について正しく理解するとともに、児童生徒が正しい情報に基づき、適切な行動がとれるよう、発達段階を踏まえた指導を工夫する。
 その際、文部科学省や首相官邸、厚生労働省、日本赤十字社などの公的機関等の資料や教材を参考にする。(「6 参考資料」)

2. 不当な偏見や差別、いじめの防止や発生した時の対応について学べるようにする。


(1) 公的機関などが提供する正確な情報の入手に努め、インターネットやSNSで氾濫しているうわさやデマなどの不確かな情報の鵜呑みや安易な拡散をしない。
(2) 不確かな情報による思い込みや誤解、差別的な言動への安易な同調などをしないように気を付ける。
(3) もし不安が大きくなったり、自分自身が傷つけられたりしたときは、ひとりで悩まず、すぐに家族や友人、学校の先生など、信頼できる人に相談する。直接相談しにくいときは、下記の相談窓口(「5.相談先」参照)も利用できる。
(4) 自分の周りの傷ついたり、不安な気持ちを抱えたりしている人に対して、思いやりのある言動ができるようお互いの人権を尊重する意識を大切にする。
(5) 児童生徒等の、新型コロナウイルス感染症に関する偏見や差別、いじめなど、不適切な発言等については、その場で指摘し指導する。

3. 保護者との協力・連携を図る。


(1) 不確かな情報に惑わされ、人権侵害につながることのないよう、国や地方公共団体などの公的機関が発信する正しい情報の入手や、不当な偏見や差別、いじめの予防のために正しい理解と認識を得られるよう家庭での話し合いを促す。
(2) 児童生徒のささいな変化に気づき、いじめに関わる心配等がある場合には、家庭だけで悩まず、積極的に学校や関係機関等への連絡や連携を図るよう依頼する。

4. 個人情報の保護に留意する。


 児童生徒・保護者等から新型コロナウイルス感染症の症状や検査等についての相談・連絡があった場合、丁寧に対応し、不適切な対応により不当な偏見や差別、いじめが生じないよう、個人情報の取り扱いには十分配慮する。

5. 相談窓口を紹介する。

相談窓口
○ ひょうごっ子悩み相談センター(県立教育研修所内)
ひょうごっ子 <いじめ・体罰・子ども安全> 相談24 時間ホットライン
0120‐0‐78310(24時間、通話料無料・携帯電話利用可)
0120‐783‐111(土日・祝日・12 月29 日~1月3日は休み、固定電話のみ)

○ ひょうごっ子SNS悩み相談(17 時~21 時)https://pref-hyogo.school-sign.jp/
相談は、毎日17 時〜20 時30 分に受け付けています。
(※4 月8 日から5 月31 日までの平日は12 時〜20 時30 分に受付時間を延長しています。)

○ 子どもの人権110番 0120‐007‐110(平日8時30 分~17 時15 分)

○ みんなの人権110番(全国共通人権相談ダイヤル)0570‐003‐110(平日8時30 分~17 時15 分)


○ 外国語人権相談ダイヤル0570‐090911 (平日9時~17 時)

6. 参考資料

「新型コロナウイルス感染症の予防 」~子供たちが正しく理解し、実践できることを目指して~(文部科学省)※最後のページで他の参考資料の紹介あり。

新型コロナウイルス感染症の予防に関わる指導資料:文部科学省


「新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!~負のスパイラルを断ち切るために~」(日本赤十字社)

新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!~負のスパイラルを断ち切るために~|トピックス|国内災害救護について|日本赤十字社


動画「ウイルスの次にやってくるもの」(日本赤十字社)