Q 今の状態(休校)がいつまで続くか分からないことに、子どもが不安を募らせています。
A この先どうなっていくのかよく分からない状況で不安を抱えるのは、大人も子どもも同じです。学校へ行くのも休むのも子どもなので、「当事者である子ども」への説明があってもいいのではないかと思います。今後も休校や再開を繰り返しながら終息に向かっていくとするならば、そうした今後考えられる可能性や流れを子どもが理解できるように説明することで、子ども自身がこの先を少しイメージできるようになればいいのではないでしょうか。また、学校が休校していることの意味や、今している我慢が何に繋がっているかなどについても、子どもの年齢に合った言葉で、子どもに分かるように伝えていくことも大切だと思います。
それでも、終息という遠いゴールを目指して進んでいくのは疲れるものです。短いスパンに分けて目標を設定していき、短いスパンでの目標が達成できれば一旦、子どもも保護者もお互いを労い合って、また一緒に進んでいくのも方法です。例えば、短期の目標にたどり着けば、皆で食後にスィーツを楽しむなど、ちょっとした楽しみを準備するのもいいですね。
Q 行動が制限されていることで、親も子もストレスが溜まります。
A これまでの生活と違った生活を求められることで、ストレスを感じるのは当然の反応です。制限を求められる部分もあれば、求められない部分もあるので、制限される部分ばかりに目を向けるのではなく、できることに目を向けてみると少し楽になるかもしれません。家の中に閉じこもってばかりでは、親も子も煮詰ります。散歩や軽い運動は制限されていないので、外へ出てみるのもいいのでは。低学年のお子さんでしたら一緒に散歩に出かけて、花を見たり虫を見つけたりすることでお互いに、家の中とはまた違った会話が楽しめるようになるかもしれません。中学生くらいになれば一人で自転車を走らせ風をきることで、家の中で抱えていたモヤモヤを吹き飛ばせたりもするのではないでしょうか。見える景色や感じる空気を変えることで、上手にリフレッシュしてみてください。
Q 子どもが我がままになったり、物に当たるなど暴力的になったりしています。
A 子どもがイライラしたりモヤモヤしたりする気持ちを、いつも言葉で上手く表現できるとは限りません。時にはそうした気持ちを、わがままを言ったり暴力的な行動で表現したりすることがあります。そのような時、叱るだけでは暴力等はおさまりません。大人が子どもの気持ちを察して言葉にしてあげる方法もあります。「イヤだったんだね。」「○○と思ったんだね。」などと気持ちを言葉にして返すことで、大人が自分のしんどさを分かってくれたと思えれば、子どもの言動も落ち着く場合があります。そして、このような状況の中で、子どもなりに頑張っていることを労ったり褒めたりすることも、子どもの落ち着きに繋がっていきます。
Q 休校中、子どもの家での過ごし方について何か気をつけることはありますか?
A
・生活リズム
休校中は学校で過ごしている時とは違い、時間の使い方や過ごし方を子ども自身で決めることが出来るため、ついつい楽な方へと流れがちです。登校が再開された時に戸惑わないためにも、登校時と同じ時間に起き、きちんと3回食事をとり、決めた時間に寝ることを心がけましょう。
・学習
学校が休みであっても、学習をしなくてもいいという訳ではないので、決められた課題に段取り良く取り組みたいところです。しかし、つい先延ばしにしてしまって後で慌ててしまうようなことも。そのような心配がある場合には、簡単な時間割を作って、時間割に沿ってコンスタントに取り組んでいくと進めやすいかもしれません。また、保護者さんもつい、学習の詳細までを構おうとされ、結果、子どもと口論となってしまわれることもあるようです。学習課題が親子喧嘩の火種にならないよう、この期間の保護者さんの役割は、「学習習慣を身に着けさせること」として見守ってみられてはいかがでしょうか。
・個別の時間や場所
保護者さんのお仕事の都合で、親子で過ごす時間が長くなる場合もあります。そのような場合には、家族で過ごす時間や場所と、子どもだけで過ごす時間や場所を設けてみてください。特に小学校の高学年以上のお子さんには望まれることです。様々なご事情によって難しい場合もあると思いますので、できる範囲で工夫をしてみてください。
Q 子どもへの叱責がエスカレートしてしまいます。
A まずは、これまでと違う生活を経験していることで、自分の気持ちがトゲトゲしやすくなっていることを自覚してください。自覚があれば自分の気持ちに気づきやすいです。そしてトゲトゲが高ぶってきたなと思ったら、一旦子どもの前から離れましょう。その場から離れて冷静になって気持ちを落ち着かせてみましょう。簡単なのは深呼吸です。ゆっくりと鼻から4秒かけて息を吸い、口から6秒かけてはく。数を数えながら数回行ってみてください。ストレッチもいいです。筋肉をほぐすと気持ちが安定してきます。好きな音楽を聴いたり、好きな香りを楽しんだり、自分なりのリラックス方法を見つけてみてください。
イライラしたり、気持ちが落ち込んだりするのは、一生懸命に頑張っているからこそおこることです。ひとりで抱え込んで頑張りすぎてしまわないように、そうした時には信頼できる人や相談機関へ相談してみてください。
以下のような相談先があります。大人も子どもも相談できます。
・丹波篠山市保健福祉部社会福祉課 079-552-7101
月~金(祝日除く)8:30~17:15
・川西こども家庭センター丹波分室 0795-73-3866
月~金(祝日除く)9:00~17:00
・児童相談所虐待対応ダイヤル 189
24時間対応
・児童虐待防止24時間ホットライン 072-759-7799
24時間対応